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歯根端切除術
この症例では歯根端切除術と歯槽骨形成外科手術を行いました。
初期の根尖病巣(歯根嚢胞や歯根肉芽腫)であれば、適切な根管治療により消滅することも期待できますが、
陳旧性や拡大した病巣、又は歯根の破折部からの感染による病巣の場合には、その原因部の歯根の除去と感染骨の掻爬が必須となります。
感染歯根部の切断抜根と病巣掻爬後の窩が大きいので、骨補填による積極的な骨再生術を併用することで、将来の骨ボリューム温存を図りました。

歯根単切除術+歯槽骨形成外科手術



フェルールの必要性
また、この症例では旧補綴物除去後の健全歯質が歯肉縁上にほとんどなく、最終的にクラウンを装着する際に残存歯質を取り囲む(フェルールといいます)ことができません。
フェルールが無いと、歯冠にかかる力が支台のポスト部に集中し、歯根やポストの破折が生じ易くなります。
この場合は矯正的呈出により歯根を骨から引き上げるか、歯槽骨を形成し歯槽頂のレベルを下げる事で歯根を歯肉縁上に露出させるかの2通りになります。
1~2歯程度でしたら両隣在歯を固定元にしてゴム等で引き上げる部分矯正が可能ですが、本ケースは5本の呈出が必要となるために固定元を設定出来ないため、外科的手法一択でした。
歯槽骨頂上には3mmの歯肉が生理的に適正なため、それを計算して歯槽骨の形成を行います。
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